今夜は、1月14日（日）に、いわき市文化センター大ホールで行われました
『石河清　メモリアルコンサート～音楽生活70年の人生を偲んで～』のもようをお送りしました。

スタジオのお客様は、
コンサート実行委員長で、指揮者の石河 明先生、
副実行委員長で、優しく歌おうコスモスの会の鈴木テルヨさん、
事務局長で、女声合唱団ラ・ヴィアン・クールの中野千代子さん　でした。

2016年5月7日、「88才のファイナルコンサート」を開催し、
そのわずかひと月あまり後の6月22日に天国へと旅立った
石河 清先生。
清先生の3回忌にあたり、70年に及ぶ音楽人生を偲んで開かれたのが、今回のコンサートです。

「音楽を通して石河清を偲んでほしい、
涙ではなく一緒に歌って楽しんで、石河清を思い出してほしい。
そういう思いで、『追悼』コンサートではなく、
『メモリアル』コンサートというタイトルにしました。」と、明先生。
また、予想以上にチケットの売れ行きが良く、
「席が足りなくなるんじゃないか」と心配していたと言う中野さんですが、
「それだけ、清先生が多くの人に愛されていたんだなぁと、あらためて思いました。」
とおっしゃっていました。

本当にたくさんの方々が訪れたこのコンサート、私も客席で聞かせていただきました。
会場に入って最初に目に入ってきたのは、ステージ中央に掲げられた清先生のお写真。
ファイナルコンサートで指揮をしている時のものだそうで、
あの時、体調が優れず、控室では点滴を受けていたほどだったのに、
いざステージに立つと、そんなことは全く感じさせない、
気迫あふれる指揮を見せてくださった清先生の姿がよみがえりました。
一方、パンフレットの最初のページの清先生は、柔和な笑顔。
清先生から合唱のご指導を受けたことのない私にとっては、
こちらの人懐っこい笑顔のほうが印象に残っていますが、
それでも、厳しさと優しさ、どちらも清先生らしいお姿だな～と感じました。

コンサートは、清先生のお写真に真っ赤なバラを献花したあと、
清先生作曲の『Dona Nobis Pacem』で幕を開けました。
続けて、女声合唱団ラ・ヴィアン・クール、ラ・ヴィアン・ローズ、“いわき”、
優しく歌おうコスモスの会の、清先生が立ち上げた4つの女声合唱団が歌い、
後半では、男声・混声合唱団と、いわ響弦楽器有志、
ソプラノの益田 愛さん、バリトンの木村孝夫さんとともに、
清先生がお好きだったと言う、フォーレの『レクイエム』を披露しました。
さらに、清先生の大学の後輩で、
現在、全日本合唱連盟副理事長、福島県合唱連盟理事長などを務める菅野正美先生、
清先生が最初に赴任した高校の教え子で、合唱団の指揮・指導をしている藏田 堯先生が
客演として指揮を振ってくださいました。

ラテン語の宗教曲や日本語の合唱曲、フォークソング、歌謡曲など、
それぞれの合唱団が歌った曲のジャンルの幅広さは、そのまま、
清先生がこれまで私たちに見せてくださった、先生ご自身の音楽の幅広さですよね。
また、清先生は多くの曲を作ってきましたが、今回歌ったのは『Dona Nobis Pacem』の1曲だけ。
「今回は、“合唱の指揮者”という面を思い出してもらおう」という思いからだそうです。
皆さん、いきいきと、またしっとりと歌い上げていて、どれも心に響く歌声でした。

番組中はずっと清先生の思い出話に花を咲かせていましたよ。
音楽に対してはとても厳しく、でも普段は冗談を言って笑わせてくださったこと。
いつも気配りのある一言を添えて、挨拶を返してくださったこと。
気の置けない仲間たちと、時間を忘れて(それこそ朝まで！)音楽を語り合っていたこと。
お元気でいらしたら、まだまだやりたいこと、作りたい曲があったのではないか。
何より、このコンサートに出たかったんじゃないだろうか？！・・・なんて話も(笑)
皆さんそれぞれに、思い出す清先生の姿は違うものになるでしょうね。

最後に、明先生は、
「(清先生が)音楽の楽しさ・素晴らしさを長年、市民の皆さんに示してきたからこそ、
コンサートにこんなにたくさんの方々が来てくださったのでしょう。
今後は、引き継いだ私が、音楽の楽しさ・素晴らしさを伝えていけたらと思っています。」
と話してくださいました。

番組でも、そうした皆さんのお役に立てたら嬉しく思います。
これからも、よろしくお願いしま～す(^^)

3月1日の「音楽会の夕べ」は、
1月12日（金）に、いわきアリオス音楽小ホールで行われました
『ニース国際音楽アカデミー in いわき2018』の予定です。
どうぞお楽しみに♪