福島県いわき市にあるコミュニティ放送局

SEA WAVE FMいわき

ラジオを聴く
NOW ON
AIR
ヘッドライン

あなたも番組に参加してみませんか。番組テーマはテーマカレンダーでチェック!メッセージ&リクエスト どんどんお寄せください。

番組情報

音楽会の夕べ

2016.06.11 by 永井貴子
石河清 88才のファイナル・コンサート

DSC_0236_350m

今夜は、5月7日(土)に、いわき市文化センター大ホールで行われました
『石河清 88才のファイナル・コンサート』のもようをお送りしました。

スタジオのお客様は、コンサート実行委員会より、
委員長の中野千代子さん、副実行委員長の和田美津代さん、
総務の酒井より子さん、出納の星 貞子さん でした。

 

このコンサート、私も会場で聞かせていただきました。
笑いあり涙あり、皆で参加する歌や手遊びもあって、
清先生のお人柄がそのまま出たような、あったかい雰囲気に包まれ、
出演者も、私たち観客も、ひとつになれたようなコンサートでした。
最後の最後に、一緒に歌いましょう!と『ふるさと』をもってくるあたり、
さすが清先生!という感じで、会場全体が涙・ナミダ、でしたね~。
また、終了後に会場を出たところで、中野さんや星さんにお会いして、
手を取り合って、号泣したんですよね~(笑)
ホント、良いコンサートでした。

 

さて、清先生に縁のある方々が数多く出演したコンサートは、
当初の予定をこえて、3時間半に及びました。
清先生は、指揮は勿論、お客様に曲の解説をしたり、思いを語りかけたりと、
合唱への情熱と、時にユーモアのある言葉で、会場を盛り上げてくださいました。

清先生は、1928年(昭和3年)、いわき市常磐湯本町生まれ、
県立磐城中学校、国立音楽大学教育音楽科卒業。
卒業と同時に福島県に戻り、県立高校教諭、大学の教授などを歴任、
また、県合唱連盟理事長、全日本合唱連盟東北支部長を務め、
福島県合唱連盟名誉理事長でもあります。

いわき民報社賞、地域文化功労賞、福島県文化功労賞、いわき市教育文化功労賞受賞。
数々の合唱団の創設、指揮、指導に携わり、
ラ・ヴィアン・クールを、通算7度の全日本おかあさんコーラス大会に導いています。
合唱曲や学校の校歌なども数多く作曲しており、
全日本合唱コンクール課題曲(男声合唱)も3曲作られています。

コンサートの中でも、清先生の曲が多く歌われました。
金子みすゞの詩に清先生が曲を付けた『金子みすゞの童謡による6つの女声合唱曲より』、
いわきの詩人・三野混沌の詩による『合唱組曲“阿武隈の雲”より』、
いわきの風景を題材に作詞作曲した、
『さあ!水石山がおき出した』、『千年の美 あゝ白水阿弥陀堂』、
プログラム最後の曲、このコンサートのために創作した
混声合唱曲『“そして今、未来はなに?”』。

このうち、『水石山』と『白水阿弥陀堂』は、昨年作られた、まだ新しい曲です。
何と、入院中の病室で作曲したそう。
「入院してもタダではおきないのが、清先生なんですよね~。」
「どこにいても、じっとしていられないんですよ。」と、中野さんたちは笑ってましたが、
たしかに、入院してる時くらい、ゆっくりしたらいいのに~(^^;
でも、いつでもどこにいても、合唱のことを考えてるなんて、清先生らしいですね。

療養中のことを言うと、パンフレットの表紙にある、カタカナの『ノ』のような赤い線。
ベッドの上で、清先生が一つひとつ、手書きしたそうです。
これは、『シメ(〆)』という字の、2画目の点がないもの。
これで『〆』ではない、まだまだ終わらない、という意味がこめられているそうです。

また、司会進行を担当した和田さん、
「どういうお話をするとか、どんなふうに進めるとか、何の打ち合わせもなかったのよ。
先生は『漫才みたいでいいから。』とおっしゃって。」
と、困ったようにおっしゃっていましたが、いやいや、さすがは和田さん。
軽妙なやり取りには笑いも起こってましたし、和田さんがしっかりしめてくださらなかったら、
コンサートの時間はもっと長くなってたかも?!(笑)

そして、お客様と一緒に楽しむ「全員合唱と楽しい遊び歌」のコーナー。
こちらには、小学生パフォーマー、會田もえちゃんと永井日向くんが登場し、
可愛らしいダンスを披露してくれました。
もえちゃんとは、清先生が校歌を作曲した学校へ出向いて行う
『絆コンサート』で出会いました。
日向くんは、もえちゃんのいとこ、だそうです。
清先生は二人のことを本当に可愛がっているようで、特にもえちゃんのことは、
「ボクの恋人です。」なんておっしゃって、目を細めてニコニコしながら見ていましたよ。
(こういうのを、目に入れても痛くない、って言うんでしょうね(^^))

88歳という年齢に加え、入退院を繰り返しているということもあり、
無事開催できるのか、実行委員会や出演者の皆さんはずっと心配されていました。
私もそういうお話を伺っていましたので、同じく心配していたんですが、
ステージの上の清先生は、言葉に力があり、
歌の大事な部分ではすっと腕が上がって指揮をされ、
客席に向かっていい笑顔を見せてくださいました。
あぁこれが、こんなにたくさんの人に愛される理由なんだなぁ、と
清先生の偉大さを、あらためて感じました。

何度も言いますが、ホントにいいコンサートでした。
清先生、ほんとうにありがとうございました!お疲れ様でした!

・・・と言いたいところなんですが、
清先生、コンサートの大好評に気を良く(?!)したのか、まだまだやる気!みたいです。
ラ・ヴィアン・クールが行っている『絆コンサート』、
清先生があれこれ計画して、6月末に開催されるそうです。

中野さん曰く、
「次回、ファイナルコンサート“2”があるかもしれませんよ(笑)」
・・・まさか?!(≧▽≦)

最後になりますが、ご出演の皆さんをご紹介します。
◎ゲスト出演者、団体
田島好一さん(バリトン)
大志万明子さん(ソプラノ)
三鷹 淳さん(バリトン)
依田喜美子さん(メゾ・ソプラノ)
国立ときわ五万の歌の会
CANTUS VITAE男声合唱団(郡山)
日立メンネルコール

◎いわきの合唱団
女声合唱団ラ・ヴィアン・クール、女声合唱団ラ・ヴィアン・ローズ、
女声合唱団いわき、優しく歌おうコスモスの会、
いわきグリークラブ、平FG合唱団、いわきメンネルコール有志

◎指揮:石河 明先生
◎ピアノ:原田由美さん、佐田洋子さん、酒井かおりさん、津山博子さん

 

6月9日の『音楽会の夕べ」は、
5月8日(日)に、いわきアリオス大ホールで行われました
『第24回いわき市吹奏楽フラワーコンサート』の予定です。
どうぞお楽しみに♪

音楽会の夕べ
木曜日 19:00-20:00 (再放送)23:00-24:00

毎週木曜日19時はラジオの前でコンサート!市内の音楽団体をゲストに迎え、コンサートの模様を臨場感たっぷりにお届けします。三度の飯より音楽好きの永井貴子が贅沢なひとときをナビゲートします。
パーソナリティ
メッセージはこちら