蛭田
いわき市の子育てにまつわる様々なお話を伺うみんなでサポトーク。
9月のゲストをご紹介します。「特定非営利活動法人 Commune with 助産師」からホームスタートオーガナイザーの猪狩美紀さん、そして草野祐香利さんです。
猪狩さん、草野さん、よろしくお願いいたします。
お二人
よろしくお願いします。
蛭田
先週は、このホームスタートはどんな方が利用されてるのかっていうのをお伺いしました。
お子さんが小さかったりとか、あとは妊娠中からもサポートしてくださるっていうことで、すごく心強いなって思いました。お父さんの帰りが遅い時に、お風呂のお手伝いをしてくれたりとか、あと、一緒に外に行ってくれたりとか、そんなこともできるんだなと、私自身がすごく知識としてたくさん広がったので、そういう利用したい方がいたら、是非私も紹介したいなっていう風に思いました。
さて、今週は、お2人がオーガナイザーとして大切にされていることを是非伺っていきたいと思います。このオーガナイザーという仕事、どんなことをやっているんでしょう。
猪狩さん
オーガナイザーは、利用者さんのお家にまず行って、お話を聞いてきます。
蛭田
初めての時ですよね。
猪狩さん
はい。初回の時に行って、こういうことを応援してもらいたいんだね、こういうことをサポートしてもらいたいんだねっていうお話を聞いてきたら、では、ボランティアさんはどんな人を(仲介)しようかなっていうような。
蛭田
登録されているボランティアさんがたくさんいる中で、この人が合うかなっていうのを。
猪狩さん
マッチングっていうんですけど、どの人がいいかなって。そして、そのボランティアさんと一緒に行って。
蛭田
マッチングってすごく大事じゃないですか。この方は子供さんがちっちゃくて、これで悩んでるから、経験あるこの方にしようかなとか。なるほど、そういう風に繋ぐお仕事をされているんですね。
大変なお仕事だと思うんですが、どうでしょう。
猪狩さん
そうですね。お母さんの気持ちに寄り添って、お話じっくり聞くことを心がけていて。で、お母さんが何をサポートしてもらいたいかとか、あとは、その思いが届くようにじっくりお話を聞いてきて、それをボランティアさんに伝えれるように、そしてママが元気になれるように、というのを心がけてます。
蛭田
そっか、まずはじっくり話を聞く、というところなんですね。やっぱり、聞いてくださる方がいると、ママさんもどんどん心を開いてくれますよね。聞くって難しくないですか。聞くことに徹するというか。
猪狩さん
そうですね。ペースに合わせると、会話が広がってきますね。
蛭田
そうですか。じゃあ、どんどんを引き出して。
猪狩さん
で、そこに、子育てのあるあるなんていうようなことを(話す)。うんうん、なんて頷くと、なんか自分だけの悩みじゃないんだみたいなのもあって。
蛭田
同調してくださるっていうところの、親近感だったり共感というか。
聞くっていうことに関して、例えば親御さんに相談したとして、「いや」「でもさ」「だってさ」とかってなると、(話すのは)もうここまででいいかなとかなっちゃう時があると思うんですけど、そういうところで、本当に全てを聞いてくださると、言えなかったような悩みもきっと話せるでしょうし、それを全て受け止めてくださった上で、じゃあどうしていこうかっていうことをボランティアさんと話し合って。そうですか。本当に、オーダーメイドっていう風にお聞きしましたけども、まさにそこから始まってるんですね。
草野さん
そうですね、ホームスタートのスピリットっていうのがあるんですよね。フレンドシップで思いやりがあって、批判をしない。批判をせずに人を敬い、優しく寄り添う支援をします、っていう。それはオーガナイザーだけじゃなくて、ビジターさんもみんな同じそ、そのホームスタートの精神を持ってやっていこうと。そうすることで、必要としている方のサポートっていうか、お役っていうか、応援になれるのかなっていう風に考えて、このホームスタートを行っているっていうところですね。
蛭田
もう皆さんにしっかりとそこにあって、やってくださってるんですね。心強いとはほんとにこのことだ。
猪狩さん
聞いてきたお話は守秘義務になりますので、もう安心で安全、でも丁寧な。
蛭田
そっか、そこ大事ですよね、守秘義務。その方のご家庭の悩みが出てきますよね。お願いしたいなっていう方皆さんが、その流れを通っていくわけですから、安心安全なサポートだったり、寄り添っていただくことができるっていうことなんですね、お2人は、それを念頭に置いてやってらっしゃって、難しいなって思ったこととかはないんですか。
猪狩さん
そうですね、私は、妊婦さんの訪問に行った時に、お話を聞いてる中で、見えないものに対して「大丈夫」っていう言葉はかけれないっていう。見えないじゃないですか。
蛭田
産まれた後の赤ちゃんのこととか、そうですよね。「大丈夫」って、すごく暖かい言葉だし、すごくいい言葉だけど。
猪狩さん
やっぱりそれは言わないように心がけてました。特に妊婦さんには。
蛭田
普段の生活においても、そこはやっぱり私も気をつけなきゃなって思うところがありました。
草野さんはどうですか。
草野さん
そうですね。ボランティアさんもオーガナイザーも一緒で、ホームスタートでできることっていうところを、限界も含めて(やっている)。ここを超えるとホームスタートとしての支援じゃなくなるよっていうところ、指導にならないようにとか。そういう風に安易に、安易にではないですけど、「大丈夫だよ」っていう判断をこちらがしないようにってね。
つい、「こうした方がいいんじゃない」とか、安心をさせられたらいいなとか思って「大丈夫だよ」みたいなふうに声がけをしがちなんだけど、気を付けてます。もしかすると、意識しないでそういう風に言っちゃってるかもしれないけど、でも、そういう風なことにならないようにっていうことですね。
蛭田
そこまでほんとに気を使ってサポートしてくださってる方が、オーガナイザーとして活動してくださってるのは、いや、本当にありがとうございます。と思いました。今週はこの辺で失礼したいと思います。みんなでサポトーク。
この時間は、「特定非営利活動法人 Commune with 助産師」からホームスタートオーガナイザーの猪狩美紀さん、そして草野祐香利さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
お二人
ありがとうございました。
蛭田
来週もいろいろなお話を伺います。どうぞお楽しみに。
<終わり>