蛭田
いわき市の子育てにまつわる様々なお話を伺うみんなでサポトーク。
12月のゲストをご紹介します。一般社団法人Teco 代表理事の小沼満貴さんです。小沼さん、よろしくお願いいたします。
小沼さん
よろしくお願いします。
蛭田
今回は小沼さんをはじめとしたTecoの皆さんが、コミュニティ食堂を運営するにあたって心がけていることについて伺っていきたいと思います。利用してくださってる、来てくださってる方とどんなふうに関わってらっしゃいますか。
小沼さん
はい。私たちって、コミュニティ食堂に限らず、人と人と関わる場面が日々多い中で、基本的に考えて動くタイプでもないんです。Tecoのスタッフは感覚で動くタイプ、みんなそうです。
だいぶアクティブに、感覚だけで。一応支援する活動だったり事業だったりはするんですけど、支援する側とされる側、みたいにはなりたくないなっていうのはいつも思ってるところで。そうなると、支援される側の方がちょっと構えちゃったりとかする。なので、基本は人と人としてっていうか、場面場面で状況は変わると思うんですけど、友達同士なのか、仲間同士の感覚なのかって少し違うとしても、何かやってあげるとかではなくて、同じ目線で関わるように。もしくは、その人の持ってるものを引き出せたりしたらいいなと思います。逆に地域の方たちは、何かお野菜持ってきてくれたりとか、摘んだ花を毎回花瓶に飾るのに持ってきてくれたりとか。
あんまり構えずに、人と人として。あと、家族みたいな、親戚が集まったみたいなっていうのもそうなんですけど、毎回「お帰りなさい」とか、子供たちが学校から帰ってきたりする時は、そういう声かけをしたり、自然に(接する)っていうとこが、逆に気をつけてるっていうか。そもそも日々自然体な感じなんですけど。
蛭田
そうなんですね。じゃあそこに線を引かずに、みんな一緒だよっていうスタンスでお付き合い、お迎えしている感じなんですね。
人のいいところを引き出してあげられたら、なんてお話でしたけども、そこまで考えてくださってて、私もびっくりしました。(その場所に行くことが)さらに楽しみになるし、もっと自分のことを言いたいなとか、こんな特技あるんだよとか、例えばおじいちゃんおばあちゃんになった時にも、言える場があるってすごく楽しいですよね。生きがいというか、
小沼さん
そうですよね。何かで見たけど、人って、してもらうよりもしてあげる方が喜びや幸せを感じるみたいなのがあると思うので。私たちスタッフもやってあげてるようには見えるけど、やることとか学ぶこととかも日々多いので、それはお互い様だったり。
あとはTecoの、私たちの団体のモットーが「できる人ができることを」で、キャッチフレーズというか、常にそういう気持ちでやっています。スタッフも、私も子育てしてたりとか、それぞれの事情だったり、年齢だったり、背景も違うしで、住民さんとか、関わる人もみんなそうなので。無理してたらきっと続かないので、自分たちができる範囲で楽しく。
で、誰かが苦手なことが、誰かが得意とかで、補い合ってるというか。私、計画を立てるとか、数字系とかは一切苦手なんですけど、もう1人のスタッフは、それが得意だったり好きだったりするので。
蛭田
じゃ、まさに、そこで補われていて。でも、そのスタッフさんが苦手なことを、小沼さんはできたりする。
小沼さん
どちらかというと、文を書いたり、お話したりっていうのは、私が好きなことなので。スタッフの中でもそうだし、どんなコミュニティでも、苦手だったり嫌なことだったりはきっと続かないので、自分たちも楽しいこと、できることをっていうので。どんな活動もやっぱり、細くても小さくてもいいから続いてくことの方が大事かなと思います。
蛭田
そうですね。
小沼さん
ボランティアさんとかも、毎回、地域の方に限らず、それこそ勿来の方から毎回仕事帰りにお皿洗いに来てくれるお兄さんがいたり、学生さんが学校早く終わった時とか、あと、去年まで小学生で参加してた中学生が、今週は部活がちょうどない日だったからって言って手伝いに来てくれたりとか、日々そのボランティアさんにもすごい助けられてます。
蛭田
そのTecoさんのコミュニティ食堂で培われた精神、じゃないけど、「できることやってあげよう」とか、「私これできるな」っていうので率先して動いていく。その形がなんかできあがっている。強みですよね。人にそういったものが備わってると。
小沼さん
いやもう本当にありがたいです。私たちだけじゃできないんで、皆さんに助けられて、はい。
地元の役員さんとか婦人会の方とかもたまに食材持ってきてくれたりします。私たち、平窪でコミュニティ食堂以前から6~7年近くずっと活動させていただいてるので、地域の方にもすごい助けてもらいながら。
蛭田
そうですか。それで、今もう結構話していただいちゃったんですが、この活動をここまで続けてこられた、そしてこれからも続けていくにあたって、小沼さんの一番の原動力になってるものってどうでしょう。
小沼さん
原動力……。でもやっぱり、ほんとにみんながそこで楽しそうにしてたりとか、私たちTecoのスタッフも、来てる参加者も、自分らしくいれる場所だったり、楽しめたりして、あんまり力みすぎてはいないので……。まあまあ、多少準備が大変な時だったり、思ってないことが起きたりする時もあるけど、私たち参加する方もそこを楽しんでできてるっていうのが原動力かなと。
あと、今話してて思ったんですけど、やっぱりずっと6~7年その地域に関わってるので、子供たちが成長してく様子が見れたりとか、私の子もその当時3歳ぐらいだったんで、小学生が中学生になって関わってくれたりとか、そういう変化を見れるのはほんとに、家族みたいっていうか、親戚の子みたいな感じで。それってきっと子育てしててもそうですけど。面白いですよね。
蛭田
面白いですね。しかも、自分の家族以外でそういった成長の過程が見ることができるって、まずないですからね。
じゃあ、そういった姿を見ることだったり、あとはやっぱり笑顔というか、そこが原動力になって、これからも続けていくであろう、このTecoさんの活動なんですね。感動いたしました。
あっという間にお時間となりましたので、今日もこの辺で失礼したいと思います。
みんなでサポトーク。この時間は、一般社団法人Teco 代表理事の小沼満貴さんにお話を伺ってまいりました。ありがとうございました。
小沼さん
ありがとうございました。
蛭田
来週もいろいろなお話を伺います。どうぞお楽しみに。
<終わり>