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写真は9月9日に小名浜港釜の前で行われた福島県高等学校新人体育大会ヨット競技の様子です。
そのヨットについて、写真のヨットを操作しているいわき海星高校ヨット部生徒の皆さん、
OBの森口壱成さん、そして顧問の斎藤道明先生に教えていただいた基礎知識からお伝えします。
ちなみにいわき海星高校のヨット部員は現在9名とのことです。
=ヨットの基本構造は?
「船体、マスト、セールがあります」
=ヨットの動力は?
「風です」
・・・ヨットって究極のエコな乗り物なんですね。
でも、大きな船等エンジンを持っているものもあるそうです。
=吹いてくる風に対してどの角度に進めるの?
「360度どの方向にも進むことができます。風下はもちろん風上に進むこともできます。
例えば、南風が吹いている時まっすぐ南に向って進むことはできませんが、
風に対して左右にジグザグに動きながら最終的に南に進むということができます」
=ヨット競技ってどんなことをするの?
「海に目印になるブイが浮いています。その周りをできるだけ早く回り順位を競います。
ブイに接触した場合ペナルティーでもう一周ブイの周りを回らないと失格になってしまいます。
また、接触しないようにと大きく回りすぎると時間のロスになってしまいます」
=風は目で見ることができませんが
より良い風を捕まえるために風の速さや風向を知ることはできるの?
「できます。風向を知るには
船につけた風見を見ます。
そして水の表面を見ます。
ヨットに必要ないい風が吹いている所は水面がキラキラしていたり逆に黒く見えたりします」
写真はその風見です。
=ヨットが転覆することはある?
「あります。それを沈『ちん』するといいます」
・・・その場合、自分の体重を船体にかけ弾みをつけることで
船を立て直すことができるのだそうです。
船に水は入りますがヨットが進むとともに水は出ていく構造になっているのだそうです。
=冬は練習するの?
「します。海の水が冷たいのでウエットスーツを着ます。
厚めのものを着たりして寒さを防ごうとする人もいます」
=それでも冬の海は冷たいでしょう。
沈したらモチベーション低下どころかなくなっちゃったりしません?
「(笑い声)」
・・・中には「冬は風が強くてヨットが早く進むので燃える!」という剛の者も・・・。
主に1人乗りヨットについて聞きましたが、他に2人乗りのヨットもあります。
2人乗りの場合は1人はスキッパー、もう1人はクルーと呼ばれ
スキッパーはヨットを早く走らせることに集中し、
クルーは周りの様々な条件を見ながらヨット操縦を判断するなど役割があり
水の上で互いにコミュニケーションをとりながら進むのがだいご味だそうです。
また、1人乗りに比べ 2人乗りヨットはセールが大きく
風があるときはより早く進むことができるのですが
風がないと船体が重いため不利になるという特徴があるそうです。
以上ヨットの基礎知識についてあれこれお話をうかがいました。
かつてヨットが係留されていたいわきサンマリーナは、
そしてヨットも大震災の津波の被害を受けてしまいました。
その後さまざまな方たちのご支援ご協力があって
いわきで高校のヨット部が活動できるようになったそうです。
また、現在は小名浜漁港を中心に
漁業関係の皆さんのご理解とご協力を得てヨットの練習をしているということです。
(by・錦町のたっく)