蛭田
いわき市の子育てにまつわる様々なお話を伺うみんなでサポトーク。
7月のゲストをご紹介します。「特定非営利活動法人 ままはーと」理事長の笠間真紀さんです。よろしくお願いします。
笠間さん
よろしくお願いいたします。
蛭田
笠間さんには今月1ヶ月、色々なお話を伺っていきたいと思います。
さて、まずは「特定非営利活動法人ままはーと」について教えていただきたいと思うんですが。
笠間さん
はい、平成28年の6月に法人が設立して、今年で8周年に入ります。
蛭田
立ち上げたきっかけは何だったんでしょうか。
笠間さん
はい。私の息子が重傷心身障害児で、重い障害を持って生まれてきたんですけれども、子育てしていく中で、こういった障害が重い子が通えるような施設だったりとか、お母さんたちがほっとできるような場所が欲しいなって思っていて。色んな所で、行政だったりとか大きな法人さんとかにこういう場所を作ってくださいっていうのをお願いに行ってた時期もあるんですけども、「そうだよね、必要だよね」で終わっちゃうので。もうこれは自分でやるしかない、ないならもう自分で作るしかないなと思ったのがきっかけで、スタートしました。
蛭田
そこで自分でやっちまおうって、こう、勢いというか、行動にすぐ移すのがすごいですね。
笠間さん
はい、ありがとうございます。最初はその出会ったお母さんたちと一緒に家族会をスタートさせていて、その家族会の中で、こんなことがあったらいいねとか、こんなことやってみたいねとか、っていう話はよくしてたんですけど、でもやっぱり、小さいお母さんの団体だけでやってては、とても私たちの声は届かないなとも思って。やっぱりそこはきちんとなんて組織として動かないと、声も届かないし、色んなところも動かせないなっていうところからですかね。
蛭田
じゃ笠間さんが声を上げたわけですけども、そこに、お友達が何人かいらっしゃったと。
笠間さん
そうですね。一緒に頑張りたいって言ってくれる仲間と一緒にスタートしました。
蛭田
そうなんですね。障害をお持ちというと、皆さんそれぞれだと思うんですよね。重さっていうのも色々あると思うんですけども。
笠間さん
そうですね。うちの法人をご利用いただいてる方は重症心身障害児のお子さんです。
じゃあ、「重症心身障害児」って、この聞き慣れない言葉は一体どんな子なんだろうって皆さん思うと思うんですけど、簡単に言うと、重度の知的障害と、重度の身体障害が合わさってるお子さんのことを「重症心身障害児」って呼びます。重度の知的障害の方だと知的障害者。身体障害だと身体障害者になるので、それが合わさってる状況ですね。それは重症心身障害児になります。
蛭田
じゃ、そういったお子さんのお母様と立ち上げて運営していると。
私は、上の子が2ヶ月早く生まれてしまったこともあって、今、医療センターのNICUの方で2ヶ月間お世話になったんですけども、その時にやっぱり色々なお子さんがいらっしゃって。歩くことができないであろうと言われているお子さんだったりとか、内臓の方に疾患があったりとか、いろいろ見てきたんですけども、そういった子たちがもしかしたら通ってらっしゃるかもしれないですね。
笠間さん
そうですね、もしかしたら、その時に出会った子がうちに通ってるかもしれないですね。
やっぱり今、医療がすごく発達して、日本は赤ちゃんが死なない国って言われてますね。世界ナンバーワンって言われてますけども、助かる命が増えるのはほんとに素晴らしいことで、ほんとにもう医療万歳っていう風に思うんですけども……
命は助かったけれども重度の障害だったりとかを持って生まれてくる子は0にはならないので、そこは、なんて言うんでしょう……「医療は命を助けました。だけど、もう退院したら、あとはお母さん頑張って」っていう風に、こうポイっと……病院としてはね、捨てるつもりはもちろんないんですけれども、医療と福祉がうまく繋がらないっていうところは私も感じるので、そこのつなぎ目になりたいなっていうのも思って活動しています。
蛭田
8周年と先ほどおっしゃいましたけども、8年前と今ってどうですか。
そのつなぎ目という部分で、少し繋がってきたかなっていう、感覚みたいなのってありますか。
笠間さん
そうですね。正直まだまだ頑張らないとなっていうのはあります。毎日活動しながら、がっかりしてみたり、喜んでみたりしてるんですけども。私たちままはーとも、地域と供たちを繋いでいきたいって想いのもとに頑張って活動してるので、少しはお役に立ててるかなって思う時もあります。
蛭田
なんか、ほんとに温かい団体さんなんだなと思うんですが、「ままはーと」ってすごく可愛らしい温かい名前ですね。由来とかありますか。
笠間さん
はい、ありがとうございます。もうほんと、名前の通り「ままはーと」。母心、ってそのままなんですね。
法人の名前を最初に考えるときに、ほんとにもういろんな名前を考えて、で、他の会社さんと絶対被らない名前を考えて、1個考えては検索して、ある、って言って(止めて)。
そんな感じで、どうしようどうしようってなってた時に、テレビで母心さんっていらっしゃいますよね。
蛭田
お笑いの。
笠間さん
そのお笑いの母心さんが好きでよく見てたんですけど、母心ってほんとぴったりだなって思ったんです。でも、児童の施設に母心って、なんか昭和っていうか。どうしようと思った時、母心なので、(英語で)ママ・ハートでどうか、って当時のメンバーにこうアイデアをもらって。
私、ひらがながとても好きなので、じゃあひらがなで表記して、「ままはーと」が私たちにぴったりだっていうことでスタートしました。
蛭田
すごく可愛い。ひらがなっていうのも、字面で見た時に、あったかいんですよね。
笠間さん
ありがとうございます。
蛭田
素敵なお話を聞くことができました。
笠間さん、今日はお時間が来ちゃったので、また来週から更に、今後1ヶ月間伺っていきたいと思いますので、どうぞ今月よろしくお願いいたします。
蛭田
みんなでサポトーク。今日は、「特定非営利活動法人ままはーと」理事長 笠間真紀さんにお話を伺いました。
ありがとうございました。
笠間さん
ありがとうございました。
蛭田
来週もいろいろなお話伺います。どうぞお楽しみに。
<終わり>