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今年2月9日(金)から 3月17 日(日)まで
第53回いわき市民美術展覧会が、いわき市立美術館で開催されました。
4つの部門のうち、3月8日(金)から 3月17 日(日)の会期で行われたのが『陶芸の部』。
一般応募 73 点から 市長賞を受賞したのは
田人町で唯芳窯を営む陶芸家・山崎淳司さんの 磐城象嵌茶碗『双葉』(註1)です。
茶碗に象嵌されているのは双葉町の文化財である「清戸迫横穴壁画」(註2)のいくつかの部分です。
(註2:きよとさくおうけつと読みます。迫の字は正確にはえんにょうなのですが、
活字がないためこの字を当てているそうです。)
壁画には渦巻のようなものや、かぶとをかぶっているように見える人物、
弓を射て猟をしているらしい人や、それを手伝っているらしい犬の姿などが描かれています。
東北地方ではあまり見られない貴重なものだそうです。
現在公開されていないので今のところ直接見ることはできません。
今回の受賞作品について、作者である山崎さんにお話を伺いました。
作品づくりについて日頃どのような努力をしておられますか
「受賞作に限らず使う土はすべていわきの土です。
陶芸に適したどんな土がどこにあるのかいわきでいろいろ調べています。
見つけた土の特徴を最大限生かした作品をづくりをしたいです。」
「様々な種類の土どうしの組み合わせや、配合、
釉薬の組み合わせや、焼成温度、時間などについて写真のようなサンプルを作っています。
サンプルはこの1つだけではありません。これで得たデータを作品作りに生かしています」
「また、象嵌に使う図柄ですが、福島県浜通りにはこのほかにも
いわきはもちろん、南相馬などの遺跡に壁画が見つかっています。
それが私にはとても面白いものに思われます。
これからこういったものをできればシリーズで作品にどんどん生かしていきたいです」
今回の市美展で清戸迫横穴壁画が絵柄として使われた作品が
高い評価を得たことは とてもすばらしいことです。
何よりも、清戸迫横穴壁画について伝えるものが
少しでも多くの人の目にふれ続けることが大切だと思います。
そして、そう遠くない時に「壁画を直接見ることができたら」と願っています。
住所:いわき市田人町南大平字原口4-4
電話:0246-69-2308
営業時間:10:00~17:00
定休日:木曜日
駐車場:あり
(ルート)
国道289号線を 勿来から 棚倉方面(山の方)に向かって走り、
四時トンネルを抜け、右手にあるしどきの森(食事処)を通過後、
坂を上りきってから 少し下りて右手にあります。
※ 旧田人第二小学校大平分校(現磐城高箸・めだかの学校)入口より200mほど手前
(by.たっく)