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今夜は、昨年11月25日(日)に、いわき市文化センター大ホールで開催されました
『山口千壽 篠笛演奏会「うつくしま」』のもようをお送りしました。
スタジオのお客様は、山口流名取の
山口雅昭(がしょう)さん、山口華鏡(かきょう)さん でした。
篠笛の流派のひとつ、山口流の山口千壽(せんじゅ)家元の篠笛演奏会は、
札幌や盛岡、仙台などで定期的に開かれています。
いわきで開催されるのは3年ぶり。
千壽家元のほか、雅昭さん、華鏡さんはじめ、5人のお弟子さんが出演しました。
演奏会では、千壽家元作曲の曲を中心に演奏されました。
オープニングでご紹介した『夜越山(よごしやま)のふくろう太』は、
ふくろうの鳴き声が聞こえてくるようなかわいらしい曲でしたし、
『篠(しの)』のように、張りつめた空気の中にいるような、
静謐で大変美しい一曲もあって、
篠笛の懐の深さ、幅の広さを感じました。
また、震災後に作られた『うつくしま』という曲も披露されました。
演奏会のタイトルにもなっている「うつくしま」という言葉には、
震災からの復興、元の美しい「ふくしま」に早く戻ってほしい、
との思いが込められているそうです。
ところで、篠笛という楽器、ご存知ですか?
お祭りの笛、と言えば、あぁ~あれね、と思う方も多いかと思います。
篠笛とは、真竹に歌口(=息を吹き込む穴)と7つの穴(=指で押さえる部分)を開けただけの
素朴な造りの楽器です。
素朴ではあるものの、息を吹き込む太さや速さを変えることで
2オクターブ半もの音域を出すことができます。
比較的簡単に音は出るそうですが、
それだけに、演奏に耐え得る音、音楽にするのはとても難しい、とのこと。
さらに、その時々の心情が如実に音に表れてしまうため、
お稽古ではしっかり演奏できていたのに、
本番では聞くに堪えない音になったり、それどころか音が出なかったり、なんてことも。
「コワイ楽器です。」と、華鏡さんはおっしゃっていました。
ちなみに、篠笛にすることができる真竹の北限は、
いわき!だそうです。
いわきより北になると、寒さのため、節と節の間が短くなって、
楽器には使えないとのこと。
いわきの真竹で作った篠笛・・・どんな音色がするんでしょうね~♪
雅昭さん、華鏡さんなどで結成した「いわき濤笛(とうてき)会」は、
5月の連休後半に、草野心平記念文学館で、
9月には、くらしの伝承郷でもコンサートをされるそうです。
この番組で篠笛の演奏会をご紹介する機会は、これまでほとんどなかったのですが、
今回、この演奏会を聞き、
日本人が忘れかけているような日本の良さ、日本らしさが感じられて、
深く心に染み入りました。
篠笛の美しい澄んだ音色、皆さんもぜひお楽しみください♪
2月7日の「音楽会の夕べ」は、
昨年12月7日(金)にいわきアリオス中劇場で行われました
『いわきジャズオーケストラ 20周年コンサート』の予定です。
どうぞお楽しみに♪