写真はいわき市湯本町三函にある蔵カフェ「備中屋本家斎菊(びっちゅうやほんけさいぎく)」です。
どのようなカフェなのでしょうか。どんなことができるところなのでしょうか。
オーナーの嶋崎 剛（しまざき ごう）さんにお話を伺いました。

【建物の特徴や歴史は？】
古風な壁や装飾的な鉄の扉、独特な木組みの屋根裏など
建物全体にレトロな味わいがありおしゃれです。
いつ頃建てられたものでしょう。

「それが詳しいことがわからなくて。
近所の古老たちに聞いてみたのですがそれでもよくわかりません。
かつて質蔵だったとか、時々謡《うたい》の稽古の声が聞こえてきたなど
情報はいろいろありましたが。
おそらく昭和３０年代にはあっただろうということです。
大学の先生に、ここは富岡製糸場の天井と同じ木組みですね
と言われたこともありますが」

写真　左は屋根の木組み。右は屋根裏に置かれた嶋崎さんのご先祖・斎菊勝之介氏の絵画

【蔵カフェで飲む・食べる】
備中屋ケーキデザートセット（800円）をお願いしました。
写真の「備中屋ケーキデザート」は、
・イチジクの赤ワイン煮・絶品！
・シャインマスカット、オレンジ、キウイ（食べやすくカットしてあります）
・バナナケーキ
・桃のシャーベット
ドリンクは、ていねいに淹れられた香り高いコーヒーです。

ドリンク（コーヒー、紅茶、レモネードなど）だけは 500円、
備中屋ケーキデザートだけは 500円、
ドリンクと備中屋ケーキデザートのセットにすると800円です。
（２０２２年９月２０日現在・ドリンクには違う種類、価格のものもあり）

【蔵カフェで見る】
２階のカフェには個展作品の他、
嶋崎さんのご先祖であり画家でもあった斎菊勝之介氏が描かれた絵や
その複製が展示されています。
カフェの中心部分には重要な役目があります。それが

写真正面の絵が展示してあるスペース。
ここが世界一小さな美術館トマソンなのです。
なぜ美術館にトマソンと名付けられているのでしょう。
「昔、巨人軍に
トマソンという４番打者がいたんです。
彼は元大リーガーでした。
そして強打を期待されていたのですが
さっぱりだったんです。
それで、何かの目的のためにあるはずなのに
全く役に立たないものをユニークな文化人達が
トマソンと呼ぶことにしたのです。
例えば上まで行ってもそこには壁しかなくて
また降りてくるしかない階段とかをトマソンと呼んだんですね」

なるほど。そういった物は時々見かけます。
外から見て階段も何もない２階の壁のドアとか・・・。
「トマソン」の命名は嶋崎さんのしゃれ好きとご謙遜がミックスしたものでしょうか。

【蔵カフェで聴く】
１階では様々なイベントを行っています。
例えば１０月１０日には不思議楽器テルミンとピアノのコンサートを予定しています。
また、月に１度程度、アマチュア中心プロも協力のジャズコンサートがあります。

イベントのちらし

【蔵カフェで学ぶ】
「蔵カフェ大学」として講座があります。
ジャンルは歴史、文化、科学、など様々。
例えば１１月３日の講座は地元の古老から貴重な話を聞くことができるとあって人気があります。

※イベントや蔵カフェ大学への参加は予約が必要です。「備中屋本家斎菊」へ直接お申し込み下さい

蔵カフェ「備中屋本家斎菊」

電話番号：
０２４６－６４－８４０１
住所：
いわき市常磐湯本町三函２３５－１
営業日：
木・金・土・日曜日
営業時間：
午前１１時～午後５時（ラストオーダー午後４時３０分）
休業日：
月・火・水曜日
駐車場：
カフェの敷地（３台ぐらい）・松柏館（しょうはくかん）わき駐車場（１０台ぐらい）

行き方：
湯本町、温泉神社前のT字路にある信号機から湯本温泉童謡館とローソンにはさまれた道に入る。
そのまま進んで左手に見える松柏館前を通過したらすぐ、右側に見える１本目の細い道を右折。
２０メートル位先の右手にあります（さらに奥には旅館斎菊が見えますよ）

（ｂｙ.たっく）