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市民レポーターわがまち発信隊

2014.01.08 
お正月送り・・・鳥小屋がありました (by 錦町のたっく)

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1月7日夜、鳥小屋の行事がありました。

鳥小屋というのは、この地方に昔から伝わるもので、お正月送りの行事です。

上の2つの写真は錦町綾の内のものです。こちらの主催者は大倉上の青年会だそうですが、子ども会であったりそれぞれの集落であったりする場合もあるそうです。
鳥小屋はどのような行事か、綾の内地区について(地区によって違いがあります)大倉上青年会の山田篤信さんたちに聞きました。

(日程)
12月末に写真上のような小屋が作られます。
1月7日ごろ各家庭の正月飾りや御札などを鳥小屋に運びます。この日に正月飾りを持って行くと、甘酒やこんにゃくの味噌おでんなどが振舞われたりします。(正月飾りなどを持っていく人はお世話になるわけですので祝い袋を持って行く人もいます)その日の夜に鳥小屋に火をつけ御焚き上げとなります。

(御焚き上げの時行われること)
小屋が燃えると大変熱くなるので火が放たれる前に小屋からできるだけ長い篠竹を引き抜いておきその先に餅をさして火に近づき過ぎないようにして焼きます。それでも餅が焼けるまで熱くてたまらないほどです。この餅を食べるとその1年間無病息災ですごせるとの言い伝えがあります。(餅だけでなくマシュマロなどを焼いたりするところもあるようです)

(主役)
鳥小屋の主役は子どもたちです。写真にはあまり写っていませんが子どもたちが「熱い熱い」と言いながら餅を焼いていました。また、たくさんのお菓子をプレゼントされていました。

(ちょっと前の歴史)
昔から行われてきた行事ではありましたが、その火が原因で周囲への延焼等ぼや騒ぎが相次いだため30年もの長い間行われなくなっていたそうです。その後、綾の内地区では今から33年ほど前に復活させ2012年に原発事故があったためできなかった他はずっと続けてきたそうです。(火災防止のため鳥小屋に火が入るよりだいぶ前からすぐ近くに消防車が待機していました)

(材料)
鳥小屋に使うのは、竹、篠竹、カヤ等だそうですが例年カヤが手に入りにくいのだそうです。というのは、あちこちに建てられる鳥小屋のためにみんながカヤの収穫をするので12月はじめにはカヤが取れる場所からきれいになくなってしまうのだそうです。竹は柱に篠竹は外装にカヤは内装の壁に使われるそうです。

(御焚き上げされるもの)
鳥小屋は正月送りの行事で御焚き上げとなるのは正月飾りやお札なのですが、勘違いしている人がいていらなくなったおひな様や鯉のぼり、クリスマスツリー等を持ち込んだりするそうです。中には卒塔婆を運び込んだ人がいたりして困ったということです。「これらのものは鳥小屋にはNG」ということをご理解いただきたいとのことでした。