今夜は、10月11日（日）に、いわきアリオス大ホールで行われました
『いわき交響楽団 第31回定期演奏会』のもようをお送りしました。

スタジオのお客様は、いわき交響楽団より、
団長でホルンの渡部敏雄さん、ホルンの齋藤洋平さん、ヴァイオリンの齊藤愛美さん　でした。

31回目の定期演奏会、プログラムは、

◆ B.バルトーク　ルーマニア民族舞曲
◆ J.イベール　　アルトサクソフォンと11の楽器のための室内小協奏曲
独奏：アルトサクソフォン　完戸吉由希
◆ C.フランク　　交響曲 ニ短調

団長曰く「いわきでは演奏されたことのない曲ばかり」、
洋平さん曰く「新しい曲で演奏会をやってみよう！という実験的なコンサート」、
愛美さん曰く「初めてだからこそ、今まで以上に力を入れて練習しました。」
ということで、「いつも以上に緊張感に満ちた演奏会」になった一方、
「持てる力を出せたのではないか。」と、充実感も感じられる演奏会だったようです。

イベールの曲は、サクソフォン協奏曲としては最もよく演奏される作品のひとつ。
『11の楽器』とあるとおり、元々はアルトサクソフォン＋11人で演奏する曲だそうです。
愛美さんによると「楽譜が細かくて、臨時記号がいっぱいあって、譜読みが難しかった！」、
団長も「こんなに難しい曲とは思わなかった。聞くとやるとでは全く違う。」と苦笑いでした。

アルトサクソフォン独奏は、完戸吉由希（ししど・よしゆき）さん。
南相馬市ご出身で、昭和音楽大学・大学院を修了後に渡仏。
ヴェルサイユ音楽院にて研鑽を積み、留学中はフランス各地の様々な演奏会に出演し、
各地で絶賛されました。
帰国後はソロ、室内楽をはじめ、国内主要オーケストラに客演しています。
また、リサイタルの開催、ユニットでの活動の他、後進の育成にも力を注いでいます。

いわきの高校でもご指導されていて、当日も会場に生徒たちが来てくれていたそうですよ。
愛美さんは、「話すと明るくて、演奏も私たちに合わせてくれて、
一緒に演奏できてよかったです。」と話していました。
完戸さんのサクソフォンの音色は軽やかで美しくて、耳に心地よかったです。
あらためて、サクソフォンていい音するな～、って思いましたよ。

指揮は、前回に続き、スティーブン・シャレットさん。
プロのオーケストラや市民オケ、オペラ、ミュージカル、合唱など
様々な分野の指揮・指導を各地で数多く行っており、
的確な指導と感性豊かな指揮で高い評価を得ています。
「自分たちの実力以上の力を引き出してくれる人」と洋平さん。
いわ響の皆さんの、シャレットさんへの信頼の高さがうかがえますね。
また、他県から賛助出演してくださった方から、
「ぜひ自分の団でも振ってほしい！」と団長に話があったそうです。
団長は「指揮の良さは、経験しないとわからないんだよね～。」とのこと。

今回の3人の作曲家は、国籍は違えどフランスで学んだという共通点があり、
フランス系の音楽、いわゆる『フランスもの』としてくくることができると言えます。
いわ響ではこれまで、表現の難しさなどからフランスものは敬遠してきたそうですが、
こうしてフランスものを取り入れたり、サクソフォンとのコンチェルトなど、
新しい試みに挑戦した皆さん。
こうした取り組みついて、団長は、
「お客さんに『こういうものもあるんだよ』と新しいものを提供することも
市民オケの役割のひとつ。」とおっしゃっていました。

今後は、
5月21日(土)22日(日)の「いわき文化春祭り」（いわきアリオス）
6月12日(日)のエブリアでのコンサート、
11月6日(日)の「第32回定期演奏会」（いわきアリオス／指揮：スティーブン・シャレット）
などが予定されています。
ぜひ、いわ響が奏でる音楽で新しいものに出会ってみてくださいね。

いわ響では、団員絶賛募集中です！
楽器の経験がある方は勿論、これから楽器を始めたいという方も大歓迎。
まずは、練習を見学してみては？
詳しくは、いわ響HPをご覧ください。　http://iwakyo.me/

1月21日の「音楽会の夕べ」は、
10月25日（日）に、いわき市文化センター大ホールで行われました
『いわき三曲連盟演奏会』の予定です。
どうぞお楽しみに♪